
アクセス解析の基本:Google Analyticsで見るべき指標
Webサイトを運営する上で、訪問者がどこから来て、どのページを見て、最終的にどのような行動をしているのかを把握することは非常に重要です。そのためのツールとして、多くの企業や個人が利用しているのがGoogle Analytics(グーグルアナリティクス)です。しかし、初めて使う方や忙しい経営者の方にとっては、「どの数字を見れば良いのかわからない」「難しそう」と感じることもあるでしょう。
実際、Google Analyticsにはたくさんのデータが表示されるため、すべてを理解しようとすると手間も時間もかかります。そこで、この記事では「これだけは押さえておきたい」という基本的な指標に絞って解説します。重要なポイントだけを理解すれば、サイトの状況を把握し、効果的な改善につなげることができます。
Contents
ユーザー数とセッション数:Webサイトの訪問者の全体像を把握する
Google Analyticsを使い始めたら、まず最初に確認すべき指標が「ユーザー数」と「セッション数」です。
ユーザー数は、Webサイトを訪れた「実際の訪問者の数」を示します。一人のユーザーが何度訪れてもカウントは1回ですが、新しい訪問者は新たなユーザーとして記録されます。例えば、1週間で1000ユーザーと表示されている場合、少なくとも1000人の人がそのWebサイトを訪れたことがわかります。
一方でセッション数は、Webサイトを訪れた「延べ回数」を示します。同じユーザーが1日に何度もアクセスした場合、それぞれが1回のセッションとしてカウントされます。例えば、同じ1000人の訪問者が1週間の間に2回ずつ訪問すれば、セッション数は2000回になります。
この2つの指標を確認することで、Webサイト全体の訪問者の数と、どの程度繰り返し訪問されているのかを把握できます。例えば、ユーザー数が増えているなら新規訪問者の獲得が順調であり、セッション数が高いならリピーターが多いことがわかります。逆にどちらも少ない場合は、サイトの集客方法やコンテンツに改善の余地があるかもしれません。
ページビュー数と直帰率:どのページが見られているかを知る
Webサイトの中でどのページがよく見られているかを知るためには、「ページビュー数」と「直帰率」という指標が役立ちます。
ページビュー数は、訪問者がWebサイトのページを開いた回数を示します。同じ人が同じページを何度見ても、その都度カウントされます。例えば、ブログ記事や商品ページがどれだけ読まれているのかを確認したい時に参考になります。ページビュー数が多いページは「訪問者が興味を持っているコンテンツ」と考えられるため、そのページを中心に情報を充実させたり、リンクを増やすことで他のページへの誘導も期待できます。
次に直帰率は、訪問者が「最初に訪れたページだけを見てサイトを離れた割合」を示します。直帰率が高いページは、「訪問者がそのページに満足せず離脱した」可能性があります。ただし、ブログ記事など情報提供の目的で作られたページは1ページだけで目的が達成されることもあるので、一概に悪いとは言えません。
例えば、商品紹介ページやお問い合わせページで直帰率が高い場合、ページのデザインや情報量に改善が必要かもしれません。「次にどう行動すれば良いか」が明確でないと、訪問者はそのまま離れてしまいます。直帰率の高いページには、「関連情報へのリンク」や「問い合わせフォーム」など、訪問者が次のステップに進める工夫を取り入れましょう。
流入元(チャネル):訪問者がどこから来たのかを知る
Webサイトへのアクセスがどこから来ているのかを把握するために、「流入元(チャネル)」を確認しましょう。Google Analyticsでは、主に以下のチャネルに分けてデータを表示します。
オーガニック検索:GoogleやYahoo!などの検索エンジンから訪問した場合。SEOの効果が出ているかを確認できます。
ソーシャル:SNS(TwitterやInstagram、Facebook)から訪問した場合。SNS投稿の効果が測れます。
ダイレクト:URLを直接入力したり、ブックマークから訪問した場合。リピーターが多いことがわかります。
リファラル:他のWebサイトのリンクから訪問した場合。外部サイトやブログのリンクがどれだけ活用されているかを確認できます。
例えば、オーガニック検索の割合が多い場合、SEO対策が順調に進んでいると言えます。一方で、ソーシャルの割合が少なければSNS活用が不足しているかもしれません。これらのデータを基に、流入が少ないチャネルへの対策を行うことで、Webサイトへのトラフィックをさらに増やせます。
まとめ:重要な指標を押さえて効果的な改善へつなげる
Google Analyticsは非常に多機能なツールですが、初心者の方がまず確認すべき指標は「ユーザー数」「セッション数」「ページビュー数」「直帰率」、そして「流入元(チャネル)」です。この5つを押さえることで、Webサイトの訪問者数や行動、どのページが見られているか、そして訪問者がどこから来ているのかを把握できます。
データを定期的にチェックし、数字の変化に合わせて改善を繰り返すことで、Webサイトの集客力や成果を着実に高めることができます。まずは簡単な部分から取り組み、少しずつサイトの状況を分析しながら、効果的な改善策を見つけていきましょう。Google Analyticsを使いこなすことで、Webサイトがビジネスの成長を支える強力なツールへと進化します。